大学病院で約10年、途中デイサービスや訪問入浴も経験あり、今は訪問看護師5年目。
自分の価値観ですが「訪問看護師」と「病院看護師」を比較してみると、
仕事の忙しさ
単純に「休憩が取れない」「ごはんが食べれない」「トイレに行きたいけど行けない」、みたいな状況は両方ともあります。なので、「やばい、、、先が見えない。」みたいなケースと話すと、
病院時代、
循環器の内科と外科、CCUの混合病棟でした(2交代制)。急変の連鎖。「VTのストーム」「呼吸停止」「心停止」がほぼ同時。準夜の開始で医師が多数院内にいたため、分散して対応し事なきを得ました…しかし通常業務…気合いを入れ直し仕事しました。ちなみに、挿管管理になるとレントゲンや様々な薬剤投与も開始となるため、落ち着くまで数時間かかりました。消灯したの何時だったか…
訪問看護では、
緊急当番の時、重なりはしませんでしたが、状態悪化や在宅看取りなど4件続き寝る時間が、、、明日も8:30〜訪問入ってる、、、みたいなことがありました。
普段は緊急案件はほとんどないんですが、重なる時は重なりますね。
自分の場合は圧倒的に病院が忙しかったです。
でも病棟によって違うとは思います、自分のところは朝は戦場でしたが、他の病棟では朝ごはん休憩があったり😂。
給料面
これは場所によりますが、実体験です。
訪問看護ステーションは最近かなり増えていますが、その実状として、
企業が新規参入してきている事業所は年俸制が多いのかなと思います。なので実績をあげたり、貢献度で多少交渉できる気がします。しかし、自分の場合は病院時代より70〜80万は低かったです。
2つ目に就職した現在の職場は1つ目より、年収は150万くらい上がりました。大学病院時代より高いです。もちろん、病院は出世コース(師長、看護部など)があるので長く勤め、管理側になれば収入は増えると思います。
※何で訪問看護ステーションによってそんなに給与面に差が出るか?これは別記事で書こうと思います。
身体的ストレス
今思うと夜勤はほんとに体に負担がかかっていたんだなと思います。
自分は2交代制(準夜帯から深夜帯続けて働く形態)だったので約16時間〜17時間働きます、途中仮眠あり。慣れもありました、また夜勤明けにも予定を入れられたので、その勤務をこなしている時は何とも思っていませんでした。
でも、女性はホルモンバランス崩れるし、もちろん男性も自律神経に悪い影響も出ます。変にハイテンションだったり、急に疲労がきたりと負担かけていたんだなと実感しています。
訪問看護では、
イレギュラーがなければ、基本昼間の勤務となります。また緊急当番に関してもそれぞれあるとは思いますが、自分は自宅待機という形なので鳴らなければ普通に過ごしています。体のリズムはかなりいいと思いますし、今は子育て中なのでこの形態でよかったなと思います。
精神的ストレス
看護師である以上、どこで働いていても責任感が伴います。それによるストレスはどこでも同じかなと思いますが、
自分が一番感じているのは、訪問間の自転車移動がかなり好きです。ほんとに良い天気の時は気持ちいいですし、ふっとフラットになれる気がします。ただ天気や気温、花粉など自然に良くも悪くも影響受けますが。
病院はその点、空調は完備されているし、雨が降ろうが関係ないですが、今だから思うのは、病院の空気感は結構精神的に影響あったんだろうなぁと。忙しいとかそういうことではなく、病気がある以上、負の空気感が基本となってしまうためなのか。休憩室とか病院から外に出たときすっーと体が軽くなる気がしていました。
やりがい
これはどちらもあります。でも内容は違います。
病院では、
もちろん患者が退院するときは心から嬉しく思いました。外来に来たときに病棟まで顔を見せに来てくれたりと純粋に「よかった」と思えます。またこれは人によって違うと思いますが、急変が起きた時など対応し乗り越えたときにやってやった、みたいに感じていました。アドレナリン出てたなぁと思います。
訪問看護では、
色々ありますが、その中でも、
終末期を家で過ごすことを選択する方が増えています。コロナの影響もあるかなと、面会制限が厳しいですからね。十人十色で様々な利用者がいて、様々な生活環境、家族関係があります。同じケースは一つもないですが、その中で本人も家族も心の準備ができ、それぞれが「よかったね。」と言えるような最期を迎えられたとき、自分たちが介入してよかったなと感じます。